クライアントの声

人が集い、会話が弾む屋上庭園

音楽がご趣味で、ご自宅に知人を招いてコンサートやパーティーを開かれるご夫婦。ヨーロッパのサロンのような庭のあるくらしについてお話を伺いました。


ご依頼のきっかけは?

12,3年前のガーデニングブームのときに、医院兼自宅のビルを建てることになり、人が集う空間に緑をとりいれたいと思いまして。それで、ある雑誌を通して正木さんを紹介して頂いたのです。始めはベランダづくりだけのつもりでしたが、今でもイベントをする毎にエービーデザインさんにお願いしています。屋上庭園もつくり始めてからは長いおつきあいをさせてもらっていますね。

私は「植物が大好きだから庭をつくりたい」というより、「来て頂く方々が心を開いて楽しめる空間をつくりたい」という思いの方が強かったですね。そういった空間には必ず植物があります。植物があると自然と人の気持ちが和らぎますよね。リラックスしてお酒を飲んだり話に花が咲いたり。庭ができてきた時は、とても素敵だったので、ここでいつ誰と飲もうかしら、とワクワクしました。

明るくドライな屋上庭園

[正木]屋上庭園は風や日射を直接受け、水はけがよいので乾燥した環境にあう地中海性の植物がぴったり。その花は自己主張をするものが多いので、庭に明るさを与えてくれます。さらにセージやローズマリーなどといったハーブも植えてカラリと清潔感のあるドライガーデンにしました。但し、水を切らすと植栽が弱ってしまうのが屋上庭園の維持のむずかしいところ。そのため灌水装置を入れるという工夫もしています。床タイルは奥さまのご要望で、旅行でいかれたアルハンブラ宮殿の美しい色みをイメージしたタイルを使い、飽きのこないデザインにしています。

庭のお手入れは?

水やりをし、虫がいたら獲るくらいですね。あまり手間をかけていません。でも放置すると荒れてしまいますので、ちょっとづつでも、定期的にこの作業をしています。以前、梅雨時期に1週間ほど留守をしたのですが、まったく手をかけないと少し荒れたような感じになりましたね。やはり人がちょっとでも手をかけると庭のイメージはがらりと変わってよくなるものですね。それに、手入れをすると植物たちが可愛く思えてきます。

参加する庭づくり

実は屋上庭園はまだ完成していないのです。これからコンテナの周りに木板を貼ったり家具をつくったり、照明を選んだりするつもりです。日本ではなんでもプロに任せてしまいがちですが、一緒に自分も参加してつくっていくと、楽しみが増えてワクワクしますよ。

[正木]クライアント自身が庭づくりを楽しむということは当社がとても大切にしているポリシーの一つです。庭づくりのたのしみ方は時代とともに変わってきたように思えます。かつてのガーデニングブームでは庭は「あこがれ」の存在でした。でも、スタイリッシュで素敵な庭は手に入れた瞬間に満足してしまう。飽きがきて、手をかけなくなり、さびれてしまったケースを見ることもありました。しかし、2011年の大震災で人々の庭に対する感覚が大きく変わってきた気がします。あこがれを持つよりも、身の丈にあった庭をつくり、それを有効活用する方が増えています。庭づくりを通して人生を楽しみ、自ら動いて考えるという方向にシフトしているんですよね。ガーデンデザイナーもこのような時代の流れと人々の感覚に敏感にならないといけません。

コンサートのコーディネート

夫も私も音楽がとても好きで、年に4回は知人などを招待してピアノや弦楽のコンサートを開いています。ピアノルームの隣はベランダになっているのですが、エービーデザインさんにはその都度、コンサートにあった花を入れてもらっています。コンサートはピアノルームだけでなく医院の待合室でもしたことがあるのですが、これまでの私たちの趣味趣向をよく分かって頂いていますし、全体のコーディネートもエービーデザインさんにお願いしました。思い出深いのは、夕暮れのテラスで、プレーヤーのサイン入りガラスコップの中に蝋燭を灯し、柔らかな空間の中で音楽を聞くといった粋な演出をしてもらったことです。それがとても素敵でした。おかげさまでゲストにも満足して頂き、今でも思い出に残るコンサートになりました。

クリスマスの飾りつけ、英会話教室のインテリアのご提案

エービーデザインさんには、庭づくりだけでなく、季節ごとに医院の飾り付けをして頂きクリスマスの飾りつけはもう10年以上お願いしています。数年前にオープンした英会話学校のインテリアもお任せしました。英会話講師の出身地であるニューヨークをイメージしたスタイリッシュで明るい色が目を引いて、とても楽しい空間になりました。庭づくりがきっかけでそれとつながるようにイベントやインテリアのコーディネートまでして頂き、とても嬉しくおもっています。これからも長いおつきあいさせてもらいたいと思っています。

※取材:2012年。2021年現在も、クライアントと共に屋上庭園でできる土中環境を整える庭づくりを続けています。


▽この庭の実績ページ


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