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・夏目漱石「三四郎」の庭づくりへのオマージュ(note)
・山﨑壮一建築設計事務所
[こばなし]
私は若い頃から、夏目漱石の小説「三四郎」がとても好きで、主人公に親近感を持っていました。同じ田舎から上京したこと、都会で翻弄され続けることなど、同じことを体験していて主人公と重なるんです。S邸で庭づくりのご縁を頂き、クライアントとそんな会話をしていると、クライアントが「実は、うちは三四郎に出てくるあの農家なんですよ」と仰ってびっくり。運命のような出来事でした。工事の間もクライアントとそばを食べに行ったり、周辺を歩いたりすると、あちこちに小説に描かれた頃の面影が残っており、そういった体験を全て吸収してデザインした庭に一人佇んでいると、昔にタイムスリップしたような、そんな気持ちになりました。